「泣いている人を、笑顔にする」八木禎実さん(精神相談・心理教育・就労支援センター長)

「泣いている人を、笑顔にする」

そんな想いでワイワイジャパンと3S(精神相談・心理教育・就労支援センター)のセンター長として働かれているのは、支援員の八木禎実さん。カウンセラーや就労支援員としての活動や、講演活動、執筆活動を通して、多くの人の悩みを解決してきた。著書である「就労支援物語」には、生活困窮者の方々が、八木さんに支えられながら就労を通して生きる喜びを取り戻す姿が克明に描写されている。そんな八木さんの現在の活動内容に触れながら、支援員としてのこだわりや想いに迫った。

 

ー八木さんは今どのようなお仕事をされているのですか?

ワイワイジャパンと3S(精神相談・心理教育・就労支援センター)で、主にカウンセリングの仕事をしています。

ワイワイジャパンでは主に健常者向けのカウンセリングを。

3Sでは、主に障がいを抱えている方や生活困窮、精神疾患の方向けのカウンセリング・問題解決を行っています。

 

ーワイワイジャパンでは、具体的にどのような活動をされているのでしょうか?

うつ0・離職率0に向けて、会社へ訪問しての出前カウンセリングをしたり、メンタルヘルス教育をしたりしています。

うつ0・離職率0のためには、「予防」が重要です。うつになる前に、カウンセリングで話を聞きます。悩んでいる人に来てもらうのではなくて、その前に今の生活や仕事について第3者である私に吐き出してもらう。

こちらからアドバイスすることはほとんどなく、徹底的に話を聞いて想いを吐き出してもらうことを大切にしています。

youtu.be

ワイワイジャパン ヤギヨシミ

 

ー3Sについて、ワイワイジャパンとは何が異なるのでしょうか?

それに対して3S(精神相談・心理教育・就労支援センター)は、問題解決です。

障がいを抱えている方や生活困窮、精神疾患(うつ病、双極性障害、発達障害などすべて)向けに、支援をしています。

精神疾患を抱えている人で、それを隠して働いている人は多いです。会社から依頼を受け、対象者に面接、カウンセリングをします。

www.3sworks.com

精神疾患の患者さんは、障がい者手帳を持つことが非常に重要です。手帳を持つことで、大企業に就職できる可能性が高まるからです。大企業は、50人に一人は障がい者手帳を持っている人を雇用しないと罰金を払わなければなりません。しかし、それを知らない人が多いことも現実です。

私が支援した人では、今まで1か月で職場を転々としていたのに、大企業に入社して1年が経つ人もいます。

 

ー1か月で辞めていた人が、1年続くのはすごいですね。

なぜ続くと思いますか?

問題があったときに、私に相談してくれるからです。今までは「辞めよう」と思ったらすぐに辞めることを繰り返していたけれど、私に相談してもらえれば問題解決できます。3Sでは、そういう心理教育をやっています。

3Sは、問題を抱えている人を一生サポートします。

3Sでカウンセリングを受けた方のアンケート

 

ー3Sには育児中のお母さんもいらっしゃるようですね。

そうですね。子どもとの関わりが分からなくていらっしゃる方が多いです。

そういう方には、対話の仕方を勉強してもらいます

「お金は使えば使うほどなくなるけど、やさしい言葉はいくら使ってもなくらならない」と言う言葉があります。

言葉とは、相手に対する「贈り物」です。

誰だって、怖くて嫌な言葉よりも、やさしい言葉が欲しいはずです。だから良いこと言いましょうねっていうことですよね。

その子を想って何かをするということが非常に重要です。

 

ー「言葉」というところに重きを置いていらっしゃるんですね。

言葉は重要ですね。

息子が小学校1年生の時に作った言葉があって、

「いじめはね ごめんね言っても 終わらない」

いじめられたことは、「ごめんね」って謝ってもらっても、心の中に残って傷つくからから終わらないよねという意味です。

小1の子がこういう言葉を作れるんだと思って感動したのを覚えています。

こういうことを、子どもの頃から多くの人にわかってもらいたい。そうすれば、いじめも不登校も自殺も全部なくなって、子どもたちにかけがえのない思い出を残してあげられる。

そのためには、やはり親の存在は大きいですよね。だから、日本が急ぐべきは「親の教育」だと思います。

就労支援物語

 

(息子さんが表紙をデザインしてくれた著書)

 

ーカウンセラーとしてのこだわりはありますか?

傾聴する、相手の想いを吐き出してもらうことは当然です。

でも結局、借金で困っているのに「大変ですね」だけで終わらせるのはおかしいと思っているので、ネットワークを使って、法テラス行きませんか?とか、「そこまで支援するんですか?」と言われるくらい支援をします。でもそこまでしないと、変わりませんから。

 

ー相手のことをなんとしてでも助けるというか、他人事としてとらえないということですね。

他人事としてとらえたらもう終わりですよね(笑)

確実に自分のこととしてとらえているので、変な話クライアントの方とはその家族以上に親しいですね。なにかあったら、家族よりも先に電話してくれると思いますよ。

クライアントの方もいろいろな場所に相談しに行かれるのですが、最後は私のところにいらっしゃいます。

「一番安いところが、一番よかったよ」と言ってくれるのは、嬉しいことですね。

 

ー育児中の親御さんには、具体的にどういう手立てを打たれるのですか?

それはもう、一人一人違いますよね。親御さんがどう育てられてきたかによります。

とても過保護に育てられたお母さんがいらっしゃったことがあります。お母さんはそれが嫌だったから自分の子どもは放任主義で育てたのですが、子どもに「お母さん何も教えてくれなかったじゃん」と言われて、ショックを受けたそうです。

自分は良かれと思ってやったことが、子どもにとっては「何も教えてくれなかった」と。だったら私なんて産むべきじゃなかったと。

関わりは、受け手がどう思ったかが重要です。お母さんは過保護に育てられて嫌だったかもしれないけど、自分の子どもが同じだとは限らない。それを分かりましょうと教えました。

すると、次の子どもさんにはすごく良い関わりができたということでした。そういうことを伝えていきたいと思っています。

 

ワイワイジャパン

ワイワイジャパン ヤギヨシミ

twitter.com

 

 

3S(精神相談・心理教育・就労支援センター)

www.3sworks.com

 

著書「就労支援物語」(ペンネーム:神山包)

就労支援物語