ミナシアの個別支援プログラムについて具体的に説明します。
今日のプログラム一覧 (例:ミナシアじろうくん・2歳)
| # | 活動 | 主に育てる力 |
| 1 | はじまりのうた | 名前への気づき・人と関わる力 |
| 2 | スタンプあそび | 「ちょうだい」と伝える力・色の理解 |
| 3 | お絵描き | 手指の発達・一緒に注目する力 |
| 4 | ブロック遊び | 順番を守る力・言葉の理解 |
| 5 | おままごと(料理) | 見立て遊び・言葉を使う力 |
| 6 | おわりの歌 | 気持ちの切り替え・終わりを受け入れる力 |
各活動のくわしい説明
1. はじまりのうた/呼名
この活動でめざすこと:「人の顔を見る」「自分の名前に気づく」の土台づくり
育てたい力(発達目標)
- 名前を呼ばれたとき、相手の顔を見る(言葉を受け取る力)
- 声を出す・うたの一部を声にする(気持ちや反応を声で伝える力)
- 短い時間、目と目が合う(人と関わる力)
- 手拍子や指の動きをまねする(まねっこする力)
- 人と関わりながら2分間、楽しく続ける(人と一緒にいる力)
スタッフが工夫していること
名前を呼ぶ工夫
お子さまと向かい合って座り、視界に余計なおもちゃを置かないようにします。「〇〇くん」と呼んで顔を向けてくれたその瞬間に、すぐ笑顔で応えます。
声を出すことへの支援
「♪はじまるよ はじまるよ」など、繰り返しの多い簡単なうたを選びます。歌詞の途中で「間」を作り、お子さまが声を出せる余白を設けます。
「あー」でも「ん」でも、声が出たらすぐポジティブな関わりをします。声が出なくても、口が動く・体が揺れるなどの小さな反応を見逃しません。
まねっこ(模倣)の練習
「むすんでひらいて」などシンプルな手の動きをゆっくり大きく見せます。まねできないときは優しく手を取って一緒に動かし、楽しみながら繰り返せるように遊びます。
この活動で育つ力
自分の名前への気づき/人の顔を見る習慣/一緒にいることの心地よさ/まねっこする力の土台
2. スタンプあそび
この活動でめざすこと:「ほしい」「やって」と伝える力と、色の理解
育てたい力(発達目標)
- 「ちょうだい」「やって」を身振りや声で伝える(気持ちや要求を伝える力)
- 大人に物を渡して助けを求める(助けを求める力)
- 赤・青などの色を区別する(認知・理解する力)
- 大人の見本を見て、スタンプを正しく押す(まねっこ+手指の動き)
スタッフが工夫していること
「欲しい」という気持ちを引き出す設定
スタンプとインクはスタッフが持ち、お子さまがすぐ取れない場所にもち、「どっち?」と尋ねて指差しなどの反応を待ちます。また、手を伸ばしただけでも「ちょうだいだね」と言葉を添えて渡します。
手を出す→ジェスチャー→声に出す、などと段階的にステップアップしていきます。
色を覚える工夫
渡すときは必ず「あか」「あお」などと色の名前を添えます。慣れてきたらセラピストが「あか ちょうだい」と言い、お子様が選べるか試し、正解したら「そう、あか!」と喜び、間違えても「これはあおだね。あかはこっち(だよ)」と優しく教えます。
最初は2色程度から始め、できるようになったら3色、4色と少しずつ増やします。
押す動作の練習
「おす」「トン!」と言いながら手首を使ってしっかり押す様子を見せます。押し方が弱かったり、こすってしまったりしたら、手を添えて「トン!だよ」と一緒にてを添えて練習します。きれいに押せたら「上手に押せたね!」と一緒にできたことを確認します。
この活動で育つ力
要求を伝える力/色の認識/手指の使い方/大人に助けを求める経験
3. お絵描き
この活動でめざすこと:手指の発達と「一緒に見る・伝える」力
育てたい力(発達目標)
- 「ぐるぐる」「トントン」の動きをまねする(まねっこする力)
- 描いたものを指差して「これ!」と伝える(伝える力)
- スタッフの「見て!」に応じて、同じものを一緒に見る(一緒に注目する力)
- クレヨンを3本の指でつまんで描く(手指の細かい動き)
スタッフが工夫していること
正しい持ち方の練習
渡すときに「こうやって持つんだよ」と親指・人差し指・中指での持ち方を見せます。握り持ちになったら「こっちがいいよ」と優しく促します。難しければ、握りやすい太めのクレヨンや短く折ったクレヨンなどで、自然に3本指になるよう工夫します。
動きのまねっこ練習
「ぐるぐる〜」と言いながら大きく円を描き、「〇〇くんもやってみて」と促します。次に「トントントン」と点々を見せ、交互に練習します。できない動きは手を添えて一緒に行い、感覚を体験させます。
描いたものを「一緒に楽しむ」練習
描き終わったら「アンパンマンはどれ?」などと尋ね、指差しで示してくれたら「それだね!」と応じます。他にも、絵によって「ぶどうみたいだね」などと絵の内容を伝えながら、お子さまが言葉や指差しで返してくれるのを待ちます。
この活動で育つ力
手指の発達/動きのまねっこ/指差しで伝える力/注意を共有する力/表現を楽しむ心
4. ブロック遊び
この活動でめざすこと:順番を守る経験と、言葉の理解
育てたい力(発達目標)
- ブロックを3個以上積み上げる(手指の細かい動き)
- 大人と交互に積む「順番」を複数回続ける(人と関わる力・順番を待つ力)
- 「のせて」「ちょうだい」という言葉を聞いて動く(言葉を受け取る力)
スタッフが工夫していること
積む力を育てる
最初は2個から始め、「のせる」「ゆっくり」などと声をかけながらお手本を見せます。崩れそうになったらそっと支えて成功体験を増やし、3個積めたら「3個も!すごい!」と一緒に喜びます。できるようになったら4個、5個と少しずつ増やします。
順番の練習
「スタッフの番」「〇〇くんの番」と言葉で区切りながら積んでいきます。待つことが難しければ「1・2・3・はい!」とカウントで区切ります。待てたら「待てたね、えらい!」と必ず認めます。
言葉の指示を理解する練習
「のせて」と言いながらブロックを指差し、動作できたら「そう、のせる、だね!」と明るく反応します。また、セラピストが「ちょうだい」と手を出した際にはブロックを渡せるか挑戦することもあります。最初は手を添えて一緒に行うことが多いです。繰り返すことで、だんだんと言葉だけで動けるようにしていきます。
この活動で育つ力
手先の器用さ/順番を守る力/言葉の理解/やりとりの楽しさ
5. おままごと(料理)
この活動でめざすこと:「〇〇のつもり」の想像力と、言葉をまねして使う力
育てたい力(発達目標)
- 食材を鍋に入れる「〇〇のつもり」の遊びをする(見立て遊び・想像する力)
- 「まぜまぜ」「どうぞ」を声や動作で伝える(言葉や動作で伝える力)
- 大人の料理する動作をまねする(まねっこする力)
スタッフが工夫していること
見立て遊びへの入り方
「にんじんさん、お鍋に入れようね」とゆっくり言いながら見せます。おもちゃを使い、少しずつ「まるで本物のように」扱う雰囲気に誘います。お子さまが同じように入れられたら「お料理してるね!」と見立てを強化します。
言葉と動作をセットで覚える
「まぜまぜ〜」と言いながら大きく混ぜる動作をし、「〇〇くんもやってみて」と促します。動作だけでもOK。「ま」だけでも「まぜまぜだね!」と認めます。「できた!どうぞ」と言ってお皿に盛り、「どうぞって言ってみて」と声でも促します。
日常動作の流れを体験する
混ぜる→盛る→食べる真似→「おいしいね」という一連の流れを繰り返します。慣れてきたら「次は何する?」と尋ね、自分で動作を思い出せるか試します。スタッフとお子さまで役割を交代し、「今度はスタッフにどうぞしてね」と促します。
この活動で育つ力
「〇〇のつもり」の想像力/日常動作を再現する力/言葉をまねして使う力
6. おわりの歌
この活動でめざすこと:「終わり」を受け入れ、気持ちを切り替える力
育てたい力(発達目標)
- 「おしまい」で活動を終えることができる(行動の切り替え)
- 手を振るなど「終わりの動作」をまねする(人と関わる力)
- 泣かずに次の活動へ移れる(気持ちのコントロール)
スタッフが工夫していること
「終わり」をわかりやすく伝える
毎回同じ「おしまいのうた」を歌い、「おしまい」のサインを一定にします。「バイバイ」の動作を大きく見せ、まねできたら「バイバイできたね!」と認めます。まねできなくても「またね」と優しく声をかけ、プレッシャーは与えません。
気持ちの切り替えを支える
遊びを続けたがって泣いてしまっても、まず「楽しかったね」と気持ちを受け止めます。「でもおしまいだよ。また今度やろうね」などと優しく伝え、次回への見通しを持たせることもあります。
この活動で育つ力
終わりを受け入れる力/気持ちの切り替え/次への見通しを持つ力
個別支援で大切にしていること
「1対1だからこそ、できることがあります」
| 大切にしていること | 内容 |
| 今のお子さまに合わせる | その日の体調や気分を見ながら、活動の順番や時間を柔軟に調整します。無理強いはせず、「やってみたい」と思える環境を作ります |
| 小さな一歩を見逃さない | 視線が合った、声が出た、手が伸びた——そんな小さな変化も成長の証。スタッフはすぐに応えます |
| 「できた!」を積み重ねる | 難しすぎず、簡単すぎない、ちょうど良い課題を設定します。成功体験が自信になります |
| 待つことを大切にする | すぐに手伝わず、お子さまが自分で考えて動ける「間」を作ります。待つことで主体性が育ちます |
| 繰り返しで定着させる | 同じ活動を繰り返すことで安心感が生まれ、「またできた」という経験が次への挑戦を生みます |
ご家庭との連携
個別支援で育った力は、ご家庭でも発揮できてこそ本物の成長です。
毎回の活動後に、具体的な様子をお伝えします。
「今日は名前を呼んだらすぐに振り向きました」
「”ちょうだい”のジェスチャーが初めて出ました」
「ブロックを3個積めました!」
ご家庭でも同じ声かけや関わり方を試していただくことで、お子さまの力はさらに伸びていきます。
わからないこと・困っていることは、いつでもご相談ください。
お子さまの成長を、一緒に支えていきましょう。